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契約の解消や中途退社 その59

契約の解消は例外的に認められるに過ぎないものです。中途退社は、有期雇用契約の一方的な解消に当たり、「やむを得ない事由」がなければ認められません(民法628条)。従って、「やむを得ない事由」がなければ契約不履行となり、スタッフに損害賠償責任が生じます(民法415条)。 契約は守らなければなりません。
納得できなかった営業担当者が感情的になって「ブラックリストに載る」というようなことを言ってしまったのでしょうが、派遣業界に回覧されるようないわゆる「ブラックリスト」は存在しませんので、ご心配は無用です。
キチンとした理由もなしに中途退社するのは「無責任」と言われても仕方が有りませんが、営業担当者も、いたずらに人を不安に陥れるような言動は慎みたいものです。
一旦結んだ雇用契約について、就業直前になって契約条件の不利益変更を提案するのは、信頼関係を損なう行為で問題です。しかし、雇用契約の当事者は、派遣スタッフと派遣会社であり、派遣先会社は、その雇用契約に干渉できる立場にはありません。
つまり、派遣先の時給引き下げの提案は、スタッフにとっては法律上の意味がないものなので心配はいりません。派遣先のそのような提案は、派遣契約の変更に関する提案であって、派遣契約の当事者である派遣会社と派遣先会社との間で検討されるべきことです。
また、全ての契約に共通する一般法理によっても相手方の同意なしに契約を解除することができます。相手方の「債務不履行」がそれです(民法415・541条)。例えば、派遣会社スタッフに賃金を支払わない場合です。スタッフが働かない場合もこれに当たります。
ご相談者の場合は、「やむをえない事由」により契約を解除できるか否か分かりませんが、派遣会社の「債務不履行」により契約を解除することが可能となるでしょう。つまり、派遣会社契約上、スタッフに同程度の労働条件の仕事を照会する義務があるのですが、派遣会社は、ご相談者に照会できないでいます(現に債務不履行の状態です)。ご相談者は、派遣会社に対し相当の期間を定めて仕事の照会をするように催告し、その期間内に契約に定めた程度の労働条件の仕事が照会されなかった場合は、その契約を一方的に解除することができるのです。


雇用契約を結んだ以上、契約期間内は、スタッフは働く義務があり、派遣会社スタッフに仕事を提供し賃金を支払う義務があります。また、ご相談者の場合のように派遣会社の見通しの悪さにより仕事がなくなってしまった場合は休業状態なので、派遣会社スタッフに当初の契約と労働条件が同程度の他の派遣先を照会するまでの間、休業手当を支払わなければなりません(労働基準法26条)。
しかし、スタッフの休業手当は、平均賃金の60%以上に過ぎません。従って、生計を維持することは困難でしょう。
スタッフと派遣会社との間の契約は、有期雇用契約なので、「やむをえない事由」(民法628条)がなければ契約の解除はできません。
例えば、スタッフが病気になって働けないとかいう場合です。
この場合は、「やむをえない事由」により契約を解除できるか否か分かりませんが、派遣会社の「債務不履行」により契約を解除することが可能となるでしょう。つまり、派遣会社契約上、スタッフに同程度の労働条件の仕事を照会する義務があるのですが、派遣会社は、ご相談者に照会できないでいます(現に債務不履行の状態です)。
ご相談者は、派遣会社に対し相当の期間を定めて仕事の照会をするように催告し、その期間内に契約に定めた程度の労働条件の仕事が照会されなかった場合は、その契約を一方的に解除することができるのです。
解雇の理由ですが、「やむことを得ない事由」があることが必要になります(民法628条)。やむことを得ない事由とは、契約をした目的を達成するにつき障害となる重大な事由です。


スタッフと派遣先との間には契約関係がありませんので、派遣先からスタッフに対し暴力団関係者でない旨の誓約書の提出を求めることはできません。貸金業規制法が暴力団関係者の排除を要求していても、それは貸金業の業務遂行についての要請であって、派遣先が直接スタッフに誓約書の提出を求めることの根拠とはなりません。
派遣会社スタッフとの間に雇用契約があります。従って、この雇用契約の目的を達成するために、就労の条件としてスタッフに対し暴力団関係者でない旨の誓約書の提出を求めることができます。
これにより、派遣先が誓約書を取ったと同じ効果を得られるはずです。
就業規則上は可能だとしても、アルバイトをすることにより疲労が重なり、派遣の仕事が十分にできないとかミスが多くなる場合は、派遣会社から雇用契約違反と言われても弁解の余地がありません。
他の仕事をしていることを言い訳にすることはできないのです。
ご相談者の損害賠償責任と賠償金額について、過失相殺(民法418条)の対象になることもあります。
派遣会社が登録者の全員に仕事を照会できるわけではありません。派遣先からの注文に応えるためには、スキルの高い登録者から順に照会することになります。従って、スタッフスキルアップの努力をすることが重要です。スキルアップは、仕事の照会につながるだけでなく、更新時の待遇改善にも大きく影響します。
請求された損害賠償額が納得できる額であれば支払い、納得できない場合は、派遣会社と話し合って解決してください。


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